そんなこんなしているうちに、気付けば、太陽は徐々に傾いて、地平線に沈もうとしていました。
太陽が空にある時は、その動きを別段早いと感じはしないのに、地平線に沈もうとするときの太陽の動きは、なんであんなに早く感じるんでしょうか。
不思議です。
テントの中。布団が2つ敷かれていました。中はなかなか広く、快適です。
何の物音もしない、本当の静けさの中、目を閉じてるのか開けてるのか分からないような暗闇の中で、気付けば、落ちるように眠りについていました。
真の暗闇の中、ふと目を覚ますと、時刻は早朝5時。
いそいそとテントから出ると、東の空がわずかに明るくなっていました。それでも分かる、満天の星空がドームのように視界を覆っています。
朝日を見ようと、東の方向に向かって進みましたが、砂丘を越ても、次の砂丘が広がるばかりです。朝日は、すっかり上がった頃に見えてきました。
ガイドの用意してくれた朝食を頂いた後は、荷物をまとめて岐路に着きます。
来るときに歩いた道のり、再び徒歩にて進みます。
陽の光が当たる方向によって、砂の色が違って見えます。
順光だと赤くっぽく、逆行だと白っぽく見えます。
見納めとばかりに、目に壮大な景色を焼きつけながら、進んでいくと、砂漠の終わり、拠点の街となるメルズーガがうっすらと見えてきます。
いよいよ旅の終わりです。
憧れの場所、砂漠の世界への旅。
皆様いかがでしたでしょうか。
地球は広く壮大で、美しい場所です。
一度は訪れてみたいサハラ砂漠の絶景でした。