新型コロナウィルスが世界的に注目されるなか、プロのガイドツアーが海外旅行で病気になった場合のおさえておきたいポイントをまとめました。
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病院に行くべきか行かざるべきか
体調を崩した際は、病院へ行くかどうかを決めましょう。
症状が軽いか重いか、本人が不安を感じているかどうかがポイントです。
病院に行かない場合
病院に行っても、発熱やせきなどの場合、対症療法になります。薬局で解熱薬や咳止めを買って、安静にしておくというのも一案です。
無駄なお金や時間はかかりませんが、症状が軽い場合に限られます。
- 「発熱」は英語で「Fever(フィーバー)」、下痢は「Diarrhea(ダイアリア)」といいます。
- 解熱薬はバファリンに含まれる「イブプロフェン(Ibuprofen)」が一般的です。
- 咳止めは「カフシロップ(Cough Syrup)」と伝えましょう。
常用している薬がある場合は、飲み合わせがありますので、薬局で購入前に伝えましょう。
病院へ行く場合
お医者さんの診察を受けることで、安心できます。
病状が重篤な場合や、深刻なケガをした場合は、救急車やタクシーで迅速に病院へ向かいましょう。
病院では、長い待ち時間や、全額自費となる医療費が発生します。
少なくとも半日~1日は病院で過ごさねばならないことも多いです。
どの病院に行けばいい?まずは病院選び
滞在エリアにたくさんの病院があるような都会では、どこで受診するかが最初のポイントです。
まずはキャッシュレス対応をしてくれる病院が第一候補になります。
キャッシュレス対応の病院がなければ、評判のいい病院を信頼できる現地の人に聞くと安心です。
キャッシュレス対応病院を確認
まずは、海外旅行傷害保険のキャッシュレスに対応している病院が、近くにないか調べましょう。
たいてい保険の案内冊子に病院の名前と住所が載っています。
キャッシュレス対応病院があれば、パスポートと保険証書を持ってそこへ向かいます。
キャッシュレスは、立て替え~後日請求という手順を踏まなくていいので、手持ちのお金が心細くても安心の嬉しいサービスです。
現地住民に尋ねよう
キャッシュレス対応病院がなければ、そこに住んでいる人に聞くのが一番です。
旅行会社のツアーに参加し、送迎ガイドがいる場合はガイドに連絡しましょう。力になってくれます。
個人旅行や送迎なしのパッケージツアーの場合は、ホテルで聞くのが確実です。親身になってくれるので、タクシーの手配などをお願いできると思います。
マカオではタクシーの配車サービス自体がないので、ホテルのタクシー乗り場を利用しましょう。
現地の言葉がわからない?通訳問題
言葉がわからないと、不安がありますよね。どうやって乗り切るか?
誰かに助けを借りる方法と、自分でなんとか乗り切る方法の2つがあります。
現地ガイドが病院へ案内
旅行会社を通したツアーの場合は、状況にもよりますが、手が空いているガイドがいれば有料で手配してくれることが多いです。
現地語ができるガイドは心強い存在になりますので、心配な場合は依頼しましょう。
保険会社の医療通訳を利用
また保険会社によっては、電話での医療通訳が利用できる場合があります。
個人旅行の場合は、海外旅行傷害保険に加入する際に、通訳サービスの有無を確認しておきましょう。
中華圏なら筆談もアリ
台湾、香港、マカオ、中国など漢字を使う地域では、筆談が通じる場合が多いです。
「発熱」は「発焼」、「お腹」は「肚」、「歯」は「牙」など微妙に違う表現もありますが、筆談とボディーランゲージでたいていはどうにかなります。
いざというときの翻訳アプリ
スマホに翻訳アプリを入れておけば、筆談が通じない欧米や東南アジアなどの地域でも安心です。
いざというときのために、アプリの使い方などを出発前に一度確認しておきましょう。
悩ましい待ち時間問題
病院は、比較的待ち時間が長いことが多いです。
色々と楽しい予定があるかとは思いますが、旅行の計画は一旦横に置いて、元気を取り戻すことに専念しましょう。
総合病院
総合病院は患者が多く、待ち時間が長いです。マカオでは3時間以上待つことがよくあります。
その代わり、専門の医師や十分な設備が整っているため安心です。
マカオやヨーロッパ諸国など、医療費無料の制度がある地域は、公立病院はいつも混み合っている印象です。
マカオには、公立と私立1つずつ総合病院があります。
公立病院は医療費無料の患者で混み合い、私立病院は外国人労働者や旅行者で混み合うため、いずれも長時間待つことが多いです。
個人クリニック
個人クリニックでは、総合病院ほど待ち時間は長くないです。
マカオの場合なら、たいてい30分程度の待ち時間で診てもらえます。
所要時間はトータルで1時間~1時間半ほどです。
しかし、重篤な病気やケガの場合、専門の医師がいなかったり、十分な設備が整っていなかったりする場合もあります。
小さなクリニックは、保険会社のキャッシュレス決済に対応していない場合があり、帰国後保険会社に治療費を請求する手続きが必要です。
病状やどれくらい待てるかなど、状況に応じて判断しましょう。
海外旅行傷害保険の適用範囲
保険会社やプランによっては、治療費だけでなく医療通訳や、病院へ行くまでのタクシー代も補償される場合があります。
しっかり領収書を取っておきましょう。
病院に行く前に保険会社に確認すると、必要な書類などを色々と教えてくれるので安心です。
また事故やケガ、感染症などで3日以上入院する場合は、日本の家族が渡航先へ迎えに来るための旅費をカバーしてくれる、救援者費用という項目があります。
自分だけは大丈夫と思わず、海外旅行出発前には海外旅行傷害保険に必ず入っておくことをおすすめします。
クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険
クレジットカードに付帯した海外旅行傷害保険でも、充実した補償内容のものが多くあります。
何もしなくても自動的に保険が使えるものもあれば、旅行代金や空港までの交通費などをそのカードで支払っておかなくてはならないものなど、条件は様々です。
お持ちのカードはどんな内容になっているか、緊急の連絡先はどこなのか、出発前に確認しておきましょう。
トラブルが起きる前に準備だけはしておこう
慣れない海外での体調不良は、言葉も通じず不安になりがちです。
高額な医療費を請求されて心細い思いをしなくて済むよう、海外旅行傷害保険の加入を確認しておきましょう。
また保険に入ったという事実だけで安心せず、証書と緊急連絡先を確認しておくことも大事です。
転ばぬ先の杖、備えあれば憂いなし。
万一の際にあわてないよう、海外旅行中に一度も病院に行ったことがない方は、旅行の際に毎回しっかり確認しておくことをおすすめします。
もし病院の治療費を立て替えなければならない場合、手持ちの現金がないと困りますので、万一のためにクレジットカードを2~3枚用意しておくと安心です。