格安航空サービス「LCC」って何だろう?

はじめに

いざ旅行をしたいと思って予定を立てるとき、あなどれないのが航空券ではないでしょうか。

ANAやJALなど、日本の航空会社はサービスも行き届いていますが、値段が張るため、二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。そんな「旅行はしたいけれど、飛行機代がもう少し安ければ…」という声から誕生した「LCC」について、みなさんはご存じでしょうか。

今回は、「LCC」について、そもそもについてと、成田空港と羽田空港のLCCの利用についてご紹介します。

LCCの意味と種類

「LCC」とは、「Low-cost carrier(ローコストキャリア)」の略称で、「格安航空会社」のことを言います。これに対して、従来型の航空会社のことを「フルサービスキャリア」と呼ぶこともあるようです。

LCCが誕生した背景を簡単にご説明します。

1945年(昭和20年)の第二次世界大戦の終戦後、欧米諸国では航空旅行が一般化しましたが、当時の航空券は非常に高額でした。

1973年(昭和48年)には中東で第四次中東戦争が発生、それを受けて同年にオイルショックが起き、1978年のイラン革命などによって世界的に長期不況となり、旅客数が減少し、航空業界の収益が悪化しました。

1978年にジミー・カーター政権によって施工された航空規制緩和の影響もあり、1981年に設立されたピープル・エキスプレス航空、それに先駆けて1971年に設立されたエア・フロリダが格安航空会社の先駆者となりました。

さらに、1990年代後半から2000年代初頭に、サウスウエスト空港がLCCとして成功を収めると、アジア、オーストラリア、中南米などでも国内線や近距離国際線を運行するLCCの企業が相次ぎました。

日本では、先の航空業界の規制緩和によって、低運賃の新規航空会社がサービスを簡略化して格安航空会社に近いビジネスを展開することから始まりました。

その後、1998年(平成10年)にスカイマークが羽田ー福岡間での初就航で大手航空会社の約半分の運賃で就航させたことが話題を呼び、2007年~2008年にかけて外資系のLCCの国際線参入が相次ぎました。

2012年(平成24年)以降には、日本国内で新たに3社がLCCでの運航を開始し、現在、日本には下記の4つのLCCがあります。

1)「エアアジア・ジャパン株式会社(Air Asia Japan)」(WAJ)
2)「ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan Co.,Ltd)」(JJP)
3)「Peach・Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)」(APJ)
4)「春秋航空日本(Spring Airlines Japan Co.,Ltd.)」(SJO)

各種LCCの説明

日本で設立・運営されている各種LCCについて、ご紹介します。

1)「エアアジア・ジャパン株式会社(Air Asia Japan)」(WAJ)

「エアアジア・ジャパン株式会社(Air Asia Japan)」は、日本で2014年に設立されたLCCです。

その後、2017年より名古屋(中部空港)ー札幌(新千歳空港)間の渡航が開始され、2018年に1日3往復に増便されました。

2019年2月には、名古屋(中部空港)ー台北(桃園空港)間での就航が開始され、同年8月には、名古屋(中部空港)ー仙台間が就航されています。

 

2)「ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan Co.,Ltd)」(JJP)

「ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan Co.,Ltd)」は、2011年に設立されたLCCで、「日本の空、世界の空を、もっと身近に。」をコンセプトに2012年より日本国内線が就航、2015年より国際線の渡航も開始されました。

現在は、国際4都市・7路線と、国内の16都市・24路線のエアバスA320型機にて、1日約100便が運行され、国内線の就航から3,000万人以上の利用者があります。

 

3)「Peach・Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)」(APJ)

「Peach・Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)」は、2011年に「A&F・Aviation株式会社」として設立されたLCCで、ANAホールディングス株式会社の連結子会社です。

保有機材数は2019年10月現在28機で、2012年より、大阪の関西空港を中心に多数の線が就航されています。

「Peach・Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)」の客室乗務員は、機内アナウンスに大阪弁が使用されることや、就業規則が他社と比べて比較的緩いことなどから「型破り」と表されることもあります。

 

4)「春秋航空日本(Spring Airlines Japan Co.,Ltd.)」(SJO)


引用元)https://jp.ch.com/

「春秋航空日本株式会社(Spring Airlines Japan Co.,Ltd.)」は、2012年に中国のLCC「春秋空港」などが出資して設立され、2014年より運航が開始されたLCCです。

保有機材数は2017年現在で6機で、就航地は8都市です。

2017年にはオリコンの実施する日本顧客満足度調査のLCC国内線部門にて、全体的に高い評価を得て、2年連続で首位となっています。

 

成田線のLCC

成田線は、4つのLLCより、下記の通り就航されています。

▼「エアアジア・ジャパン株式会社」

「エアアジア・ジャパン株式会社」の成田線は、下記の2線です。

1)クアラルンプール-東京(成田)線
2)東京(成田)ーバンコク線

▼「ジェットスター・ジャパン」

「ジェットスター・ジャパン」の成田線は、下記の6線です。

1)東京(成田)ー大阪(関西)線
2)東京(成田)ー札幌(新千歳)線
3)東京(成田)ー高松線
4)東京(成田)ー庄内線
5)東京(成田)ー台北線
6)東京(成田)ー上海(浦東)線

▼「Peach・Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)」

「Peach・Aviation株式会社」の成田線は、下記の7線です。

1)大阪(関西)ー東京(成田)線
2)東京(成田)ー福岡線
3)東京(成田)ー新千歳線
4)那覇ー東京(成田)線
5)東京(成田)ー奄美線
6)東京(成田)ー台北(桃園)線
7)東京(成田)ー台北(高雄)線

なお、「Peach・Aviation株式会社」は、2019年に東京(成田)ー石垣線を就航する予定です。

▼「春秋航空日本株式会社」

「春秋航空日本株式会社」の成田線は、下記の10線です。

1)東京(成田)ー広島線
2)東京(成田)ー高松線
3)東京(成田)ー佐賀線
4)東京(成田)ー武漢路線
5)東京(成田)ー重慶路線
6)東京(成田)ー札幌(新千歳)線
7)東京(成田)ー大阪(関西)線
8)東京(成田)ー天津線
9)東京(成田)ーハルビン線
10)東京(成田)ー上海浦東線

羽田線のLCC

羽田線は、2つのLCCより、下記の通り就航されています。

▼「エアアジア・ジャパン株式会社」

エアアジア・ジャパン株式会社の羽田線は、「羽田ークアラルンプール線」です。

▼「Peach・Aviation株式会社」

Peach・Aviation株式会社の羽田線は、下記の4線です。

1)東京(羽田)ー台北(桃園)線
2)東京(羽田)ー仁川線
3)東京(羽田)ー上海線
4)東京(羽田)ー浦東線

まとめ

いかがでしたか。

「LLC」を利用すれば、航空券も格安料金で入手することができます。

「LLC」の種類や就航されている線を確認し、賢く空の旅を楽しみましょう。

参考リンク

エアアジア・ジャパン株式会社(Air Asia Japan)
https://www.airasia.com/ja/jp

ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan Co.,Ltd)
https://www.jetstar.com/jp/ja

Peach・Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)
https://www.flypeach.com/

春秋航空日本(Spring Airlines Japan Co.,Ltd.)
https://jp.ch.com/

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