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ストリートグルメその1:街歩きのお供に!手軽に食べられるブラジル定番揚げもの3種。
<COXINHA/コシーニャ>
ブラジルのベーカーリーやカフェ、コンビニなど、あらゆる場所で目にする独特な形の食べ物。日本でいうコロッケのような存在のコシーニャは、子供から大人まで人気のスナックです。ちなみにCOXINHAはポルトガル語で、“小さな太もも”という意味なのだとか。
表面はカリッと、具を包む生地はもっちりなめらか。中の具には、細かくシュレッドされた鳥肉やチーズ、ハーブなどがギッシリ包まれており、食べ応えバツグン。
お好みでケチャップやマスタード、マヨネーズをかけても美味。一口サイズのコシーニャもあり、ブラジルのお誕生会では定番です。元プロサッカー選手の、アラヂンさんがオーナーを勤める人気ベーカリARADIMでは、コシーニャ1つ4レアル(約130円)でした。
<PASTEL/パステル>
こちらもベーカリーなどでよく見かける人気スナック。薄いペストリーに具を挟み揚げたもので、揚げたパイやワンタンを連想させる味と食感です。現地ではなぜか、日系人の営むパステルショップが多いのだとか。
具のチョイスは様々で、ひき肉やチーズ、卵などの惣菜系から、グァバジャム、チョコレートなどのスウィーツ系まであります。今回訪れたマーケットでは、PALMITO(パウミート)というタケノコに似た具をチョイスし、1つ7レアル(約220円)でした。
長財布を一回り大きくしたくらいビッグサイズなパステルですが、ペストリーが薄くカラッと揚がっているため、一人でペロッと完食。具材もさることながら、ペストリーそのものの美味しさも楽しめます。
<KIBBEH/キベ>
まるで小さなラグビーボールのような形のキベ。実は、中東はレバノンから伝わった、アラビアンスナックなのです。
味はハンバーグに似ていますが、牛ひき肉にひき割り小麦が混ぜ込まれていることが特徴。揚げてあるのにハンバーグよりもさっぱり食べやすく、ひき割り小麦独特の食感が楽しめます。今回いただいたキベは、トロっとのびるチーズ入りでした。
爽やかなミントやスパイスの香りも、アラビアンフードならでは。改めてブラジルは、移民の国なのだと実感する一品です。ベーカリーARADIMにて、ひとつ4レアル(約130円)。冷たくて甘いマテレモンティーと共に。
ストリートグルメその2:夕方からが本番?!にぎやかな雰囲気が楽しい、ブラジルで人気の屋台
<ESPETINHO/エスペチーニョ>
あたりにスモーキーな香りが漂ってきたら、エスペチーニョの屋台はすぐ近く。目の前で串刺し肉を炭火焼してくれる、日本でいう焼き鳥屋台のような存在です。
ブラジルのエスペチーニョは鳥だけはなく、牛、ソーセージ、チーズなどがあり、味付けは基本的に塩味。こちらの屋台では肉を長時間マリネしているため、鳥胸肉や牛の赤身もやわらかくジューシーです。
下の写真は鳥のハツと、牛の間にベーコンを挟んだもの。現地の人々には、シンプルな牛のエスペチ-ニョが一番人気のようです。
変わりだねは、COALHO(コアリョ)と呼ばれるチーズの串焼き。焼いても溶けることなく表面は香ばしく、中はフンワリやわらかくもコシのある新食感でした。
塩気がきいてクリーミーなコアリョには、ビールはもちろんワインとの相性もばつぐんです。エスペチーニョ1本4レアル(約130円)~。
<CASHORRO QUENTE/カショーホ ケンチ>
日本語に訳すと、カショーホ=犬、ケンチ=熱い。そう、ブラジルでカショーホケンチは、ホットドッグのことなのです。夕暮れ時になると、あちこちにカショーホケンチの屋台が現れます。
現地では、やわらかいミルクパンに、日本でいう赤ウインナーを挟むのが基本。そこにコーンや玉ねぎ、チーズ、ベーコン、マヨネーズやポテトチップなど、とにかく色々な具材を、お好みのチョイスで加えます。
店によっては、ウインナーがトマトソースで煮込まれており、こちらもブラジルでは定番。日本では見たことのない食べ方に、最初こそ邪道な気がしましたが、今では無性に食べたくなる味。現地で人気の炭酸飲料、グァラナと共に。
子供達にも大人気パラニート夫妻が営む屋台では、カショーホケンチひとつ7.5レアル(約240円)~。潰しながらトーストしたパンの、香ばしくカリモチな食感が、たっぷりの具材と絶妙にマッチ。できあがりを待つ間、陽気な夫妻と世間話もはずみます。
ストリートグルメその3:シメは甘~く、でもヘルシーに!素朴がおいしい飲み物&スウィーツ
<CALDO DE CANE/カルド ヂ カーナ>
世界第1位のサトウキビ生産量を誇るブラジルで、ぜひ試してほしいのがこの飲み物。CANEとはサトウキビのことで、CALDO DE CANEはサトウキビジュースのことなのです。
カルドヂカーナの醍醐味といえば、その場で絞りたてのジュースが味わえること。注文を受けてから専用マシーンでサトウキビを絞るので、とてもフレッシュ。公園や人通りの多い路地など、長いサトウキビの束を積んだ屋台があちこちで見られます。
今回訪ねたジュース屋さんでは、レモンとサトウキビを一緒に絞るので、甘さがほどよくスッキリ爽やか。植物独特のほのかな緑の香りとまろやかな甘みが、疲れた体を癒してくれそうです。
ちなみに、サトウキビは肌荒れや高血圧、骨粗しょう症などにも効果的なのだとか。健康と美容のためにもチョイスしたい飲み物です。カルドヂカーナは500ml5レアル(約160円)でした。
<QUEBRA QUEIXA/ケブラ ケイシャ>
最後にご紹介するのは、その名も“アゴがこわれる”という意味の、なんともユニークなネーミングのココナッツ菓子です。
実際に食べてみて、このネーミングの意味に納得。ケブラケイシャは、ローストした乾燥ココナッツの果肉に煮詰めた砂糖をコーティングしたお菓子で、しっかり噛みくだかないと飲み込めないのです。食べて続けていると、本当にアゴが疲れてきました。
とはいえ、砂糖のコクとココナッツの香ばしさ、独特の食感があとを引いて、一度食べだしたら止まりません。薄皮付きのココナッツの果肉は、どこか天津甘栗の風味に似ています。
荷車には、ケブラケイシャのほかに数種類のココナッツ菓子がズラリ。ちなみにココナッツの果肉には、食物繊維や、アンチエイジング効果のあるビタミンEがタップリ。食べないわけにはいきません。
そんな素材を活かしたブラジルならではのココナッツ菓子を食べれば、新たなココナッツの魅力を発見できるでしょう。ケブラケイシャは、1カップ5レアル(約160円)でした。
まとめ
新しくも親しみやすいブラジルのストリートフードは、日本人の味覚にもピッタリ。日本のブラジル食材店やレストランでも、パステルやコシーニャなどの定番スナックを見つけることができます。
また、今回ご紹介したストリートフード7種全て食べても、日本円で1,200円ほど。どれも食べ応えがあるので、仲間とシェアしながら色々試すのも楽しいですね。おいしくリーズナブルなブラジリアンストリートフード、ぜひお試しください。