ノイシュヴァンシュタイン城
ノイシュヴァンシュタイン城はドイツ南部のバイエルン州シュヴァーベン地方に位置しています。
ドイツの雄大な自然の中に佇む美しい白亜の古城で、ドイツの有名な観光街道でもあるロマンティック街道の終点として、世界中から観光客が訪れます。
「Neu(ノイ)」は『新しい』、「Schwan(シュヴァン)」は『白鳥』、「Stein(シュタイン)」は『石』という意味を持っています。
この美しいノイシュヴァンシュタイン城は、バイエルン王国の国王だったルートヴィッヒ2世によって建てられました。
芸術をこよなく愛しドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーに憧れていたルートヴィッヒ2世は、争いや政治といった現実から逃避し芸術や音楽の世界のような、自分だけのファンタジーの世界を求めこの城を建てたと言われています。
そんなファンタジーにこだわって造られたこのお城は、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルとなったとして日本でも広く知られていますね。2005年には開園した香港ディズニーランドの『眠れる森の美女』のお城のモデルにもなりました。
18歳で即位したルートヴィッヒ2世は、自らのファンタジーの世界を実現させるためにノイシュバンシュタイン城の建築に国庫のほとんどを費やしました。
ノイシュバンシュタイン城以外にも、リンダーホーフ城とヘレンキームゼー城の建設をはじめてしまいました。更にノイシュバンシュタイン城よりも高い岩山の上にファルケンシュタイン城と宮殿も建設することを計画していたそうです。その為国政は傾き、ついにはお金も底をついてしまいます。
その結果、ルートヴィッヒ2世は軟禁をされ、その翌日散歩中に謎の死を遂げます。そして1886年6月13日、ルートヴィッヒ2世が亡くなった時点で全ての建設は中断されました。
実は、現在私たちが目にしているノイシュバンシュタイン城はまだ未完成の状態なのです。未完成の今でもこんなに美しいこのお城は、完成したらどのような姿になっていたのか想像もつきません。
美しさの中にもどこか冷たさや寂しさを持ち合わせており、まさにシンデレラにぴったりの城ですよね。春夏には青々と生い茂る木々と広く澄み渡った空のもとに凛と佇む姿を、そして冬には一面に降り積もった純白の雪の中に荘厳と佇む姿を見ることが出来ます。
季節ごとにその表情を変えるノイシュバンシュタイン城は、何度足を運んでも飽きることのない不思議な魅力を持ち合わせています。
外観の美しさもさることながら、内部は大金を費やして築いただけのことがあり何とも豪華絢爛な造りとなっています。こちらはそのお城の内部の写真です。
黄金に包まれたこの『王座の間』の天井には、重さ900㎏を超える王冠の形をしたシャンデリアが一際輝きを放っています。壁や天井は隅々まで絵画が描かれており、どこを見ても芸術を目にすることができます。中には人口の鍾乳洞で作られた部屋もあります。
また、設備にもお金がかけられ、当時ではまだ珍しい水道や給湯器、水洗トイレやエレベーターなどの機能が備わっていたと言われています。お城内部の写真撮影は一切禁止です。しっかりと目に焼き付けてきてください。
こちらはノイシュバンシュタイン城内にあるルートヴィッヒ2世の執務室です。お城の内部は見学することが出来ます。
お城内の見学は4月~9月は9時~18時、10月~3月は10時~16時の時間となっています。個人的に城内のを見学することはできず、必ず見学ツアーに参加しなければなりません。お城ではツアーへの参加チケットを購入することが出来ないので、事前に麓のホーエンシュヴァンガウにあるチケット売り場で購入します。
麓からお城までは、徒歩やバス、馬車を利用し向かいます。おススメはもちろん徒歩です。お城の傍にあるマリエン橋から見るノイシュバンシュタイン城は絶景です。ただしこのマリエン橋、冬季は道が凍結し通行止めになることが多いので訪れる際には要注意です。
ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになったことでも有名な「ノイシュヴァンシュタイン城」。
美しく煌びやかなお城には、一人の王の夢と理想がたくさん詰め込まれています。芸術をこよなく愛したルートヴィッヒ2世が至る所に芸術を散りばめ、どの城にも宮殿にも劣らぬよう豪華さにこだわったきっとノイシュバンシュタイン城は、彼の死後から現在まで多くの人々を魅了し続けています。
そんなファンタジーが詰まった夢の世界へぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。きっとあなたをおとぎ話の世界へと誘ってくれるでしょう。
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