雲海と一体化する標高1000mに建つ絶景宿「赤倉観光ホテル」

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江戸時代にひらかれた赤倉温泉を抱え、古くからスノーリゾートとして有名な妙高高原。そのシンボルである妙高山の中腹に「赤倉観光ホテル」が凛として屹立しています。夏は緑豊かな草原に白い壁が、冬は白銀の世界に深紅の屋根が創業79年の歴史を麓に知らしめています。
 

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昭和の昔、信州では上高地帝国ホテル、志賀高原ホテル(現:志賀高原歴史記念館)、野尻湖ホテル(解体)と共に、西洋風ホテルとして親しまれ、今でもゲレンデの中で本格的なサービスが愉しめるホテルとして、スキーヤー、スノーボーダーには憧れのホテルです。
 

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2009年のリニューアルではSPA&SUITE(以下:新館)を新設し、ホテル周辺にハーブガーデンや、ハイキングが愉しめる遊歩道などを整備。標高1000mに建つ絶景の宿として再び注目を浴びています。
 

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山の麓、ホテル中央のタワーを模したゲートくぐり、専用の隧道を山の中腹まで登ると、大きな玄関ひさしが印象的なエントランスが現れます。
 

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レセプションでチェックインもすませ、数段の階段を上って、明るく開けたロビーラウンジに上がってみましょう。
 

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暖炉やソファなど歴史の重みを感じる調度品がクラシックな雰囲気を醸しだしていますが、何と言っても素晴らしいのは大きなビューウィンドウからの眺望。
 

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遮るものが何も無い、信州の山々と野尻湖の雄大な景色が広がり、これからの滞在に胸が躍ることでしょう。
 

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創業時のイメージを残した外観から、小規模な宿の印象を受けますが、部屋数60室と思いの外多く、またバリエーションも豊富です。ハイクラスのリゾートホテルでシングルルームまで用意しているホテルはそうは多くないでしょう。
 

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新館ばかりに話題が集中しますが、本館のリニューアルもかなり凝っており、旧来のイメージを残しつつ適度にモダンさも加えた居心地の良いお部屋です。
 
特に野尻湖側客室の、景色を眺めるウィンドウを大きくし、視界を遮らないデザインにした点は特筆に値します。窓のサイズまで変える本気のリニューアルはなかなか出会えません。
 

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新館客室は、本館とイメージを同じにしながら、眺望のすばらしいテラスに水盤、そして何と言っても絶景を独り占めできる露天風呂など、ラグジュアリーさが加えられています。
 
入浴の際、水盤を目線に配置し水平線の様に見せるデザインは、他の温泉施設の大浴場でも見る機会が増えましたが、個室の露天風呂で実現させたのは素晴らしいアイデアです。お湯につかれば、湯の浮遊感も手伝ってまさに”天空”そのものの気分です。
 

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「雲海が見られる部屋」として多くのメディアに取り上げられている127号室をはじめ、2階8室の眺望はテラスがあるという点で特筆に値します。
 

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しかし、眺望の雄大さを実感するにはこの宿のアイコンとなっている、新館最上階に設けられた「アクアテラス」がベストでしょう。空を写す大きな水盤が水平線となり、景色と融合して幻想的です。
 

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アクアテラスの下階に設けられた大浴場も、夏期であれば露天風呂だけでなく、ビューウィンドウも開け放たれ、眺望と共にこれ以上ない爽快感が味わえます。
 
しかも自噴の掛け流し天然温泉とくれば、もう言うことがありません。
 
入浴後は、パウダールームに静かに流れる妙高のわき水をグラスに注ぎテラスに出てみましょう。自然との一体感が高いレベルで実感出来ます。
 

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夕食は西洋料理の「ソルビエ」か、寿司カウンターも備えた和食の「白樺」で愉しめます。
 

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この地は日本海から僅か35㎞ほどなので、高原とは思えないほどの日本海の新鮮な魚貝が味わえます。
 

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「ソルビエ」は伝統的な構成のフレンチですが、先ほどの魚貝が見事に組み合わされ、また長年日本人の舌に合わせるべく研鑽されたフィレステーキなどの肉料理もお見事です。
 
ここではスープスプーンに注目することをお忘れなく。丸いスプーンの中央に雪の結晶が現れます。詳しくはぜひ給仕係の方に聞いてみてください。
 

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荘厳な雲海は、新館だけではなく施設のあらゆる場所で見られる可能性がありますが、気象条件に左右されることもあり、なかなか出会えません。しかし斑尾方面から登る日々の朝日も言葉に出来ない美しさです。
 

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特に厳冬期であれば正面の斑尾の頂きから日が昇り、その朝日がホテル背面にそびえる妙高山を鮮やかに染め上げます。
 

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朝日と共に、凛とした高原の空気を味わった後は、おいしい朝食を頂きましょう。
 

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明るい日差しがあふれる「ソルビエ」はエッグベネディクトとホテル内ベーカリーの焼きたてパンが自慢。香ばしい匂いが食欲をそそります。
 

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最新のラグジュアリーホテルが全ての客層に対応するのは難しくなっていると感じますが、この宿の素晴らしい眺望を求める客層は多岐に亘ります。
 
あらゆるゲストの声に耳を傾け、変わらないもの、変えるものを真摯に追求。
 
過度なモダンさは求めず、歴史が培った居心地の良さを残そうと努力されています。「赤倉観光ホテル」という正直少々垢抜けない名称を残されたのも、その決意の表れではないでしょうか。
 

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記事提供・協力:一休.com

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