里山十帖
photo by ikyu.com
豪雪地帯の南魚沼市の中でも特に雪深い大沢地区にある「里山十帖」。素晴らしい眺望と評判の露天風呂を求めて、新幹線で向かいました。
雪の中の古民家
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訪れたのは2月、群馬県からトンネルをくぐると一面の銀世界が広がります。
越後湯沢駅で在来線に乗り換え、無人駅である大沢駅に降りると、送迎のドライバーさんが迎えてくれました。荷物を預け、車に乗り込むと険しい坂道を慣れた様子で進んでいきます。
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5分ほどで「里山十帖」に到着。築150年といわれる古民家を改築したというレセプション棟は入口から風格があります。
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中に入ると天井高が10mもある迫力の空間が広がります。釘を使わず柱と梁が組まれているそうで、当時の職人の技術に感心し、思わず見入ってしまいます。
吹き抜けの一角には、まるで屋根裏部屋のような宿泊者専用ラウンジ「小屋組み」があり、その名のとおり、美しい小屋組をより間近に観察することができます。
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特筆すべきはこのラウンジに置かれているデザイナーズチェアの数々。
ヤコブセンのエッグチェアに柳宗理のバタフライ・スツールなど、世界の名作椅子を古民家の世界観を乱すことなく配している点にセンスを感じます。
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ちなみに、このラウンジでは滞在中オーガニックコーヒーやデトックスティー、バータイムはお酒も無料でいただくことができます。ナッツやドライフルーツなどの身体に優しいおやつも置いてあるのは嬉しいサービスです。
デザインと実用性を兼ね備えた客室
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さて、チェックインを済ませ宿泊棟へ。
宿泊棟はレセプション棟とは雰囲気の異なる白色を基調とした洗練された空間。客室は山側に6室と森側に6室、それぞれ異なるコンセプトでつくられた12室があります。
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今回は案内されたのは山側のメゾネットタイプのお部屋。部屋に入ってまず目に入るのは雪景色の向こうに巻機山が悠々とそびえる窓からの景色。
物音一つしない静寂な場所ですが、ときどき屋根から落ちる雪の音に驚きます。冬の雪が多い時は、1階部分が雪で埋まってしまうこともあるのだそうです。
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内装は無垢の檜の床材と白い壁でまとめられ、すっきりと無駄がありません。
素足で歩くと床の肌触りや木の柔らかさが心地よく、全身で天然の素材に触れられる喜びを感じます。備えられているアメニティはオーガニックコットンのタオルと館内着、オーガニックコスメ、ハーブティー。
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天然素材のものが採用され、その上デザイン性も優れていて、使いやすい。妥協しないもの選びをする里山十帖のこだわりが随所に垣間見えます。
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リビングのある1階から2階へあがると、テラス、ツインベッド、一枚板のデスクが置かれたワーキングスペース。デスクの目の前も大きな窓になっており、ここから見る景色もまた素晴らしいものでした。
朝陽をあびる巻機山をみたときはあまりの美しさにため息がでるほどの景色です。
心を動かす絶景露天風呂
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部屋で一息ついた後は、大浴場へ。
2ヶ所の大浴場は男女入れ替え制でどちらも、内風呂と露天風呂を備えています。
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お目当ての露天風呂は想像を超える、絶景!とろりとした肌触りのお湯に身を沈めると、目の前に雄大な山々のパノラマが広がります。
露天風呂にはほとんど屋根もないので、視界を遮るものは何もありません。
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雪の降る様子、雲からの晴れ間、そして白く美しく輝く巻機山。季節によって、また時間によってもゆっくりと表情を変える。
この景色は今この瞬間しか感じられない、そんな緊張を胸に、何度でも繰り返し入りたくなる温泉です。
身体がよろこぶ料理
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里山十帖のこだわりは食事で最大限発揮されます。「大地の恵みを感じていただくこと」、「食材の力を感じていただくこと」をコンセプトに掲げ、コースのほとんどが野菜か山菜の料理で構成されています。
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一般的な旅館料理に多い豪華食材のオンパレード、とはほど遠い、“滋味深い”と表現が似合う料理が並びます。
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一口ずつの山菜料理を盛り合わせ前菜御膳、季節の取回し鉢、土鍋で炊かれた南魚沼産のコシヒカリ。この地でしか味わえない、手間のかかった料理を少しずついただけるのは女性の心をくすぐります。
食後の満足感は十分にありますが、体にスッと入っていく、「体に良いものを食べた」と実感するはずです。
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まるで都内のインテリアショップに訪れたようなハイセンスな空間、「里山十帖」。それは“滞在型ショールーム”とでも言えるほどです。
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優れた家具や雑貨に触れてその心地よさを体感する、さらに気にいったものはショップで手に入れ自宅に持ち帰ることもできます。
さらには、この地だからこそ体験できる食材の美味しさを知り、自然が織りなす景色に出会う。
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単にホテルや旅館に泊まるという枠を超え、この場所を訪れた人の人生に、新しい発見と体験を提供してくれる宿と言えるでしょう。
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記事提供・協力:一休.com