photo by kokorosha.hatenablog.com
境内には宿坊があり、泊まることも出来ます。精進料理が振る舞われ、温泉も完備されているため旅の疲れを癒せます。ここに泊まると宿泊者は、基本的には朝のお勤め(参籠)に参加することとなっています。いつもと違う空気の中で、神聖な気持ちになれることは間違いないでしょう。
恐山に行った際に合わせて足を伸ばしてもらいたいのが仏ヶ浦です。ここは、国の天然記念物にも指定された景勝地で、その白い岩の断崖の様子は如来の首・五百羅漢・一ツ仏・観音岩・地蔵堂・極楽浜など、恐山のあの世の延長線上のような名前が付けられています。
確かに仏ヶ浦の景色を眺めていると、極楽への入り口のようにも感じられます。
それもそのはずです。仏ヶ浦のある下北半島では昔から死者があの世に旅立つ時、もしくはこの世に戻ってくる時に立ち寄る場所が仏ヶ浦だと言われています。美しい海の青色と白い奇岩のコントラストが目に鮮やかなこの場所は、極楽浄土を思わせる恐山同様に、あの世とこの世の境になっているのですね。
恐山の境内には「あの世」を連想させる景観が広がっています。普段普通に生活する中で地獄や極楽を考えることはあまりありませんが、下北半島の恐山に行くことで、あの世に旅行したような気分を味わうことができ、死に対する思想を考え直す機会になることでしょう。日本人の他界観を投影する恐山に、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。
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