ここはウユニ塩湖!?トルコにある白き絶景塩湖「トゥズ湖」

トゥズ湖 Lake Tuz

トゥズ湖
photo by mustafa taşkın

真っ青な空に真っ白な大地。このとっても幻想的な光景、ボリビアのウユニ塩湖ではありません。トルコ、アナトリア半島の中央部コンヤにあるTuz Gölü(トゥズ湖)です。

 
トゥズ湖の風景
photo by José Luiz Bernardes Ribeiro

首都アンカラから南南東におよそ150km。カッパドキア方面へ向かう途中、車窓に突然現れる広大な白い光景にきっと驚かされるでしょう。トルコで「白」といえばパムッカレの美しい石灰棚を連想される方が大半だと思いますが、トゥズ湖の白さもなかなかのもの。トルコ語でTuz(トゥズ)は塩、Gölü(ギュル)は湖のこと。トゥズ湖とは文字通り「塩湖」を意味します。

 
トゥズ湖の塩
photo by 날개

この辺りの土地にはもともと塩分が多く含まれていて、そこに地下水や川の水が溜まってできたものがトゥズ湖です。その塩分濃度はあの死海よりも濃い34%と言われています。この湖には水の出口が無く、深さも1〜2m程しかないため、夏の乾季に強烈な太陽の熱で湖の水分が蒸発すると、塩分がどんどん濃くなっていきます。やがて干上がった湖上に平均30cmの塩の層ができあがるのです。それがこの白い絶景を作り上げているのです。

 
トゥズ湖の塩工場
photo by tolgatuz.com

ここで取れる塩には甘みがあり、とても味が濃いと評判です。トゥズ湖では3つの塩の採取場が稼働中で、国内で消費される塩の約70%を生産しているとのこと。世界三大料理の1つと言われるトルコ料理のおいしさにはトゥズ湖の塩が一役買っているのかもしれませんね。

 
トゥズ湖のフラミンゴ
photo by wha.com.tr

塩の湖ということで生き物が生息しにくい印象を受けますが、湖の南部にある群島は大フラミンゴ(Phoenicopterus rubber)の一大繁殖地となっています。そのため、トゥズ湖とその周辺の地域は2001年にユネスコより特別保護地域に指定されました。貴重な生態系の一部を担っている湖でもあります。

 

おすすめの記事